計算の流れ
税率は、売った年の1月1日に、持っていた期間が5年を超えている場合は20.315%です(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)。5年以下なら39.63%です。相続した家は、亡くなった人が買った日と買った金額を引き継ぐので、ほとんどが5年を超える側になります。
3つの計算例
1. 特例を使わない場合
特例の条件を1つでも満たさないときです。たとえば、亡くなる前に親と家族が一緒に住んでいた家や、売る期限を過ぎた家です。
- 売った金額
- 1,500万円
- 取得費(売った金額の5%)
- 75万円
- 売る費用
- 100万円
- もうけ
- 1,325万円
※ 金額は計算の例です。実際の税額は、端数の切り捨てなどで少し変わります。
2. 特例を使う場合
- 売った金額
- 1,500万円
- 取得費(売った金額の5%)
- 75万円
- 売る費用
- 100万円
- もうけ
- 1,325万円
- 特例の控除
- 1,325万円まで(上限3,000万円)
※ 金額は計算の例です。税金が0円でも確定申告が要ります。
同じ家でも、特例を使えるかどうかで約269万円の差が出ます。だから、計算より先に特例の条件を確かめます。
3. 相続人が3人以上の場合
家を相続した人が3人以上なら、控除の上限は1人2,000万円です(令和6年1月1日以後の売却)。もうけは、持分に応じて1人ずつ計算します。
- 売った金額(1人分)
- 2,500万円(全体7,500万円の3分の1)
- 取得費(売った金額の5%)
- 125万円
- 売る費用(1人分)
- 75万円
- もうけ
- 2,300万円
- 特例の控除
- 2,000万円
※ 金額は計算の例です。1人分の金額が同じでも、相続人が2人以下なら上限は3,000万円なので、税金は0円になります。
高く売れる家ほど、相続人の数で税金が変わります。兄弟で分け方を決めるときの注意は兄弟で相続した実家を売る合意の取り方にあります。
数字を入れて計算する
条件に1つずつ答えてから金額を入れます。「分からない」と答えた項目があるあいだは、特例を使った税金は出しません。
手取りの計算
1. 3,000万円の特例を使えるかを先に確かめる
- 相続の直前に、亡くなった人のほかに住んでいた人がいないこと
- 家が昭和56年5月31日以前に建てられている
- 区分所有建物登記がされている建物でないこと
- 相続から売るまで、事業・貸付け・住まいに使っていないこと
- 売るのが相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで
- 売る金額が1億円以下
- 売る前に耐震リフォームか取り壊しをする。または、買主が売った年の翌年2月15日までに取り壊すか耐震リフォームをする
- 家と土地を相続した人の数
すべての項目に答えると判定が出ます。
2. 金額を入れる(万円)
計算の前に確かめる3つ
- 1特例の条件家が建った時期・住んでいた人・売る期限など。1つでも外れると使えない
- 2取得費親が買ったときの書類を探す。見つからなければ売った金額の5%
- 3売る費用仲介手数料・解体費・測量費など、売るために払ったお金を集める
取得費の書類が見つかると、税金が大きく減ることがあります。探し方と差の大きさは取得費が分からないときの計算にあります。売る費用の中身は空き家を売る費用と手取りにまとめています。
申告の時期と書類
特例を使うには、売った年の翌年の確定申告で申し込みます。確定申告の期間は売った年の翌年2月16日から3月15日までです。申告には、家のある市区町村が出す被相続人居住用家屋等確認書などを付けます。この書類は申請から届くまで日数がかかるので、売ったらすぐに市区町村に申請します。